社長になったワケ 1
6年前、付き合っていた10歳年上の彼が、失業した。
勤めていた会社が倒産したのだ。
再就職に向け、ハローワークに通い、毎日エントリーシートを書いたり、面接に行ったり。
しかし、年齢が年齢だけに、なかなか決まらない。
失業手当てがもらえるのも、あと僅か・・・となり、
なんとか力になりたいと、
わたしは起業した。
そして、
彼はわたしの会社に就職した。
ただただ、彼の就職先を作りたい、それだけの動機で起業した。
逆に言えば、彼がいなかったら絶対に起業などしなかっただろう。
わたしは、失敗することを1ミリも考えなかった。
しかし、そんなに世の中甘くはない。
最初の半年で、借金は1000万になった。
経理をしていた彼が、毎月毎月膨らんでいく赤字に、どんどん暗くなっていく。
どんなに赤字でも、わたしは彼に給与を払っていたので、
俺が退職すれば、俺の給料分は赤字が解消されるだろう。
と、彼が言い出した。
彼のために始めた会社なのに、彼が退職するのでは意味がない。
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